概要
【緊急地震速報システム:100km先の揺れを検知し、命を守る】
地震の被害を最小限に抑えるためには、大きな揺れが到着する前の「わずかな時間」をいかに確保するかが重要です。このシステムは、100km離れた遠隔地に設置されたセンサーが揺れをキャッチし、ネットワークを通じて現在地へ即座に知らせる防災デバイスのモデルです。 送信側が「観測地点」として常に揺れの状態(電圧)を送り続け、受信側が「現在地」としてそのデータを受け取ります。設定した数値を超えたときに素早く音声で警告を発することで、避難行動をサポートします。 なお、本活動では実際には100km先に観測地点をおくことはできないため、それを想定しながら、教室内の離れた場所を観測地点に見立てて実験を行います。

用意する物
- タコラッチ・ミニ(2台)
- 送信用PC(観測地点役 1台)
- 受信用PC(現在地役 1台)
- 手作りスイッチ用の材料(クリップ、アルミテープなど)
準備
- 事前に『計測・制御』の教材を通して、カードの使い方や問題解決の手法を習得しておく必要があります。
活動
地震の観測地点と、自分のいる場所の二手に分かれて活動を行います。
1. 工作
【観測地点(送信側):振動センサーの準備】
- センサーの作成: クリップが揺れたときにアルミテープに接触して通電する「手作りスイッチ」を準備します。
- ポート接続: スイッチをタコラッチ・ミニの「アナログA1」端子と「5V」端子に接続します。
-
通信設定:
[ ネットに接続する ]ブロックで共通の通信グループID(例:[日付][クラス][グルプ名])を入力して決定します。 - 実験の立て付け: 教室内の離れた席を「100km先の観測地点」に見立てて、センサーを設置しましょう。
2. プログラミング
【観測地点(送信側):揺れの状態を送り続ける】
使用するカード例
- 計測 03:揺れた(電圧)
- 通信 01:データを送る(インターネット間通信(送信))

プログラム例
-
[ ずっと ]ブロックの中に、[ (通信 場所A) を (電圧) にする ]を入れます。 - 遠く離れた場所の揺れ具合を、リアルタイムでクラウドへ送信し続けます。

【自分のいる場所(受信側):値を見て警告する】
使用するカード例
- 通信 02:データを受け取る(インターネット間通信(受信))
- 制御 02:しゃべる(音声合成/Scratch)

プログラム例
-
[ もし (通信 場所A の値 = 5) なら ]を判定条件にします。 - 試行錯誤のポイント: 地震の揺れを確実に捉えつつ、ちょっとしたノイズで誤作動しない「いい感じ」の設置方法を、実際にセンサーを揺らしてみながら試行錯誤して調整しましょう。
- 条件に当てはまったとき、
[ (「緊急地震速報です。身を守る行動をとってください」) としゃべる ]ブロックを実行します。 -
繰り返し: これらを
[ ずっと ]ブロックの中に入れて、常に通信xの値を監視するようにします。

3. 動作確認
- 連携テスト: 送信側(100km先を想定)のセンサーを揺らした際、受信側(現在地)のPCから即座に警告音声が流れるか確認します。情報の伝達速度が命を守る鍵になることを実感しましょう。
発展
マルチ拠点による広域地震速報システム
より高度な防災システムにするために、以下の機能を考えてみましょう。
-
場所の変数化:
[ (場所名) ]という変数を作成し、「静岡」「愛知」といった観測地点の名前を通信データと一緒に送るようにプログラムを改良します。 - 東海地方での地震想定: 「もし場所名が東海地方なら」という条件分岐を使い、特定の地域で発生した地震に対して、より緊急性の高い警告を出す工夫をしてみましょう。
- マルチ拠点と到達時間の算出: 複数の拠点からデータを受け取り、現在地からの距離に応じて「あと〇〇秒で到達します」と具体的なカウントダウンを知らせる仕組みに挑戦してください。
- 生成AIによる避難支援: 「AI 03:ステージ表示されている物についてたずねる+アクセス」を活用します。地震検知時にカメラで室内を映し、生成AIに「出口までの経路を塞いでいるものはありませんか?」と防災診断をしてもらう機能を追加してみましょう。
※画面右上のボタンでカメラモードに切り替えて使用してください。 ※利用には、AkaDako Cloud Plus のアクセスキーが必要です。